千葉銀行による「ポジティブインパクトファイナンス」の実行について

ニュースの概要

千葉銀行は、株式会社イオンファンタジーに対して「ポジティブインパクトファイナンス」を実施したことを発表しました。このファイナンスは、企業の経済的、環境的、社会的影響を包括的に評価・分析する「ポジティブインパクト評価」に基づいています。目的は、企業活動の持続的な支援を行うことです。千葉銀行は、グループ会社のちばぎん総合研究所と共同でこの評価を実施し、企業のKPI（重要業績評価指標）設定やその進捗管理を支援します。さらに、株式会社日本格付研究所から第三者意見を取得することで、評価の客観性が担保されています。

また、この制度は国連環境計画・金融イニシアチブ（UNEP FI）が公表した「ポジティブ・インパクト金融原則」に適合していることも確認されています。このような取り組みを通じて、企業の持続可能性を高め、社会全体にプラスの影響を与えることを目指しています。イオンファンタジーは2010年に設立され、子供たちの夢中を育み、笑顔あふれる社会の実現を目指して、様々なアミューズメント事業を展開しています。2022年にはサステナビリティの方針を制定し、持続可能な社会への貢献を強化しています。

参考にすべきポイント

1. 持続可能なファイナンスの重要性
   持続可能性が企業にとって重要な指標となる中、ポジティブインパクトファイナンスは、単なる資金調達の手段以上の意味を持ちます。企業が環境や社会に与えるインパクトを評価することで、資源の有効活用や社会貢献を兼ね備えた経営を実現できます。

2. 客観性の確保
   千葉銀行は、第三者機関からの評価意見を取得することで、ポジティブインパクト評価の客観性を担保しています。このアプローチは、自社の評価をどのように受け入れられるか、または他社からどのように見られるかという視点を持つ上で重要です。

3. KPI設定の支援
   企業は財務目標だけでなく、環境や社会的インパクトも重視する時代に入っています。KPIを設定することにより、企業活動をどのようにモニタリングし、改善していくのかが明確になります。具体的な指標を設けることで、戦略的な取り組みが可能となります。

4. 国際基準との整合性
   ポジティブインパクトファイナンスは、国連環境計画が提唱する原則に適合しています。このような国際基準への準拠は、国内外の投資家や顧客に対して企業の信頼性を高める要素となりますので、今後のファイナンス戦略において重要な観点となるでしょう。

活用する方法

1. サステナビリティ戦略の構築
   法人経営者や財務担当者は、ポジティブインパクトファイナンスを活用し、自社のサステナビリティ戦略を具体化する必要があります。企業のビジネスモデルと結びつけて、持続可能な価値の創出を目指します。

2. 評価フレームワークの導入
   ポジティブインパクト評価の枠組みを自社に取り入れることで、環境や社会への具体的な影響を見える化します。これにより、経営者は必要な施策を明確にし、社員やステークホルダーとも共通理解を持つことができます。

3. 投資家とのコミュニケーション
   今後、ポジティブインパクトファイナンスを実施することで、持続可能性への取り組みをアピールし、リスクとリターンの両面での投資家への訴求力を向上させます。開示するデータや報告書には、ポジティブインパクト評価に基づく成果や進捗を含めることが有効です。

4. パートナーシップの構築
   千葉銀行のような金融機関と連携することで、資金調達を行いながら同時にサステナビリティの向上を図ることができます。特に、環境や社会に関連するプロジェクトに対しては、その評価を行うことで、より戦略的な投資が可能となります。

5. 研修と社内啓発活動の実施
   社内でポジティブインパクト評価の意義やその評価方法についての研修を行い、社員全体に意識を浸透させます。持続可能な企業文化を育成するためには、全社的な取り組みが求められますので、定期的な啓発活動が重要です。

6. モニタリング体制の構築
   設定したKPIの達成度を定期的にモニタリングし、必要に応じて戦略を修正します。これにより、企業のパフォーマンスを持続的に向上させることができ、ポジティブインパクトファイナンスの効果を最大限に引き出すことが期待されます。

以上の点を考慮しながら、法人経営者や経理・財務担当者は、ポジティブインパクトファイナンスを積極的に取り入れ、企業の持続可能性を高めていくことが求められています。持続可能な社会に向けた取り組みは、企業の競争力をも強化する要素となり、長期的には企業価値の向上にも繋がります。

千葉銀行による「ポジティブインパクトファイナンス」の実行について株式会社イオンファンタジー2024年10月11日 15時00分1
株式会社イオンファンタジー(本社：千葉県千葉市、代表取締役社長：藤原徳也、以下、当社)は、2024年９月30日（月）、千葉銀行（取締役頭取：米本 努、本店：千葉県千葉市中央区、以下「千葉銀行」）が当社に対して、「ポジティブインパクト評価」の枠組みを利用して「ポジティブインパクトファイナンス」を実行したことをお知らせします。
 
ポジティブインパクト評価とは、企業活動が経済・環境・社会に与えるインパクト（ポジティブ並びにネガティブな影響）を包括的に分析・評価するもので、企業活動の継続的な支援を目的としています。
千葉銀行が実施するポジティブインパクト評価は、千葉銀行とグループ会社である株式会社ちばぎん総合研究所が共同して行い、事業者のＫＰＩ（目標）設定やその進捗管理を支援するものです。また、千葉銀行と株式会社ちばぎん総合研究所が共同して実施した評価について、株式会社日本格付研究所より第三者意見※1を取得することで客観性を担保します。
なお、本制度のフレームワークが国連環境計画・金融イニシアチブ(ＵＮＥＰ ＦＩ)※2の公表する「ポジティブ・インパクト金融原則」に適合していることについても、同様に株式会社日本格付研究所より第三者意見を取得しています。
 
※1 ポジティブ・インパクト金融原則への準拠性、活用した評価指標の合理性についての第三者意見
株式会社日本格付研究所のウェブサイト参照（https://www.jcr.co.jp/greenfinance/）
※2 国連の補助機関である国連環境計画（UNEP）と金融機関の自主的な協定に基づく組織
 
【株式会社イオンファンタジーについて】
株式会社イオンファンタジーは19